Bé-A Journal

初潮のこと、覚えてる?

覚えていますか?初めてショーツが赤く染まり、生理が始まった日のこと。
もうすっかり遠い昔のことのようですが、これから生理を迎え、未来を生きる子どもたちに、より良い情報と機会のバトンを手渡すために、今一度、過去を思い出してみましょう。

「女性ホルモン」との付き合いがはじまるのは、ちょうど初潮を迎えるころ。初潮を迎える時期は、おおよそ10歳〜14歳と言われています。小学校高学年から中学生にかけての時期にあたりますが、個人差もあり、10歳未満に迎える人や、15歳を過ぎても始まらない人もいます。何歳になれば自動的に始まる、というものではないため初潮の時期を予測することは難しく、誰にとっても予告なく突然やってくるものです。

「私は生理がきたのが早い、まだみんなきてないのに」、「みんな生理になりはじめたのに、私にはまだこない」と、誰よりも早く生理になってしまい戸惑ったり、周りの皆は始まっているのに自分はまだ・・・という状況に不安になったり、周囲と比べてしまうこともあるかもしれません。また、そんな不安を自ら近くにいる大人に相談するのもまた難しい年頃でもあります。毎日元気に過ごしている子どもたちが、実は悩んでいるかもしれない。そんな風に想像することで、子どものSOSを待つことなく、大人の方から生理の話をもちかけることができます。「自然に始まるまで待っていて大丈夫だよ」と声をかけてあげるのもいいでしょう。それでも心配な場合は、一緒に一度婦人科を訪れるのも良いかもしれません。

はじめての生理の前に起きること

はじめての生理が来る前から、女性ホルモンの働きで胸に痛みを感じたり、ニキビが増えたりと、体にはさまざまな変化が生じることがあります。特に、初潮の1年前から出ることもある“おりもの”を初めて体験した子どもは「下着にネバっとしたものがついている!なんだろう!?」と驚くはず。おりものは、女性ホルモンの働きによって出てくるもの。膣内の自浄作用(雑菌などの余計なものの侵入を防いで排出する仕組み)を保つために女性にとってなくてはならない役割です。そんなことも大人から自然と伝えていきたいところ。

おりものが気になり出したら、下着が汚れずに済む方法について話し合いができると理想的です。吸収型のショーツや、使い捨てのシートなど、子どもたちが抵抗なく使えるものを一緒に選んであげましょう。

その他にも脇や陰部に毛が生え始めたり、胸の膨らみやハリが気になりだしたら、もうすぐ初潮が来るサインかもしれません。
子どもの方から打ち明けてくれたらいつでも話は聞いてあげる!そんな大人は多いと思いますが、ちょっとしたことにも敏感になっている思春期の子どもたちは、「生理」と口に出すことすら恥ずかしいことも珍しくありません。「胸が痛い」「下着に何かベタベタしたものがついている」ということも同様。相談することにハードルを感じることもあるでしょう。

だから、私たち大人が、成長期における女性ホルモンの働きのこと、それによって起こりうる体調や体の変化について正しく理解して、子どもたちの気持ちを理解しようと寄り添い、言葉にして子どもに伝えていくことが大切なのではないでしょうか。私たちは、同じような思いを経験した大先輩なのですから!
会話をすることで生理が身近になり、初潮や身体の変化などを感じながら子ども自身が自分の身体ときちんと向き合うことができるはず。

大人と同じく、子どもの生理も個人差が大きい

初潮から1〜2年はホルモンが安定していないため、標準的な周期通りに来ないこともあります。でも心配しなくて大丈夫。徐々に生理のリズムが安定してきて、毎月きちんと生理がくるようになります。18歳になっても安定しない場合は、一度婦人科へ相談しましょう。

月に一度生理がやってきて、その過ごし方や体の変化が理解できたら、私たち大人がもう一つ伝えたいことがあります。それは、「生理がある」=「妊娠できる体になった」ということ。生理は、子宮の内側にある膜が赤ちゃんを育てるために厚くなり、妊娠しなければ不要となった内膜は経血とともに体外へ排出される、という仕組み。初潮を迎える年齢の子どもであれば十分に理解ができると思います。
「生理がある」だけではなく「自分の体は妊娠ができる状態にある」と知っておくことが、興味本位な性交渉の危険性や、性犯罪から身を守ることの大切さを知ることにもつながるでしょう。

初潮を迎え大人になっていくための成長期は、女性ホルモンの大きな変動が起こります。これは更年期のホルモンの大きな変動と同じくらいだと言われることも。そのため、ホルモンバランスが安定するまでの間は乱れやすく、心身ともに不調が表れることがあります。だるさ、めまい、冷えなどの症状から、精神的なイライラや鬱々と落ち込んだりやる気が出なくなってしまうことも。

また生理痛の症状も個人差が大きく、子どもでも私たち大人と同じく、貧血がひどくなったり、生理痛で寝込んでしまうほどの症状が出ることもあります。あまりにも辛そうな場合は、10代でも子宮内膜症などの疾患が隠れている恐れがありますので、婦人科を受診しましょう。我慢をしなくても今では、生理期間を快適に過ごすための選択肢がたくさんあります。子ども自身が自分に合う選択肢を見つけることに、私たち大人が寄り添って一緒に考えることが大切です。

生理と寄り添うこと。初潮を迎えてから40年近くを共にする生理との過ごし方を快適にしていくことは、私たち女性が生きやすい連鎖を起こすことに繋がります。誰もが通る道、と軽んじず、「なぜ初潮がくるのか、なぜ生理は毎月起きるのか」を大人が正しい知識をもって伝えていく必要があります。
私たちが寄り添うことで、未来の女の子たちが自由に生きていく時代を創る一端を担うといっても過言ではありません。これから長く向き合うものだからこそ、無理せず心地よく過ごせるように、一人ひとり、その子の発育や心の変化、理解度に応じて大人の私たちから「無理をしなくていいんだよ」「これから上手に付き合えるようになるからね」と声をかけてあげましょう。

はじめての生理、それは心や体に起こる大きな変化の波にのまれながら、毎日を過ごしていかなければならない大変な時期。けれど、楽しいこともたくさん待っているというポジティブな姿を私たち大人が見せることができたなら、そんな素敵なことはありません。