2023年6月9日(金)湘南学園中学校高等学校の男子生徒と女子生徒に向けて、昨年に引き続き第2回目となる生理セミナーを開催。 同校は、様々な生き方や考え方、文化との出会いから、生徒の認識と行動を豊かにしていくことを目指す人格形成のためのカリキュラム「湘南学園ESD(持続可能な開発のための教育)」に取り組んでいます。 今年も一緒に“生理”について学び、考える機会が持てたことは、性別を問わず互いに理解し合う社会づくりの一歩になったと実感しています。
■男子生徒向けセミナーの様子
まず、生理についての基礎知識をお伝えしました。 『生理を理解し寄り添うことで、性別に関係なく、誰もが公平に生きやすい社会を作ることにつながる。これは、生理だけでなく様々な事柄にも通じる』と伝えると、うなずきながら真剣に聞き入る男子生徒の姿がとても印象的でした。
セミナー中盤には、ワークショップで生理用ナプキンやタンポンに実際に吸水をさせてみました。
「ここまでの量には耐えられなそうだな」 「これを1日つけているのは想像するだけで大変そう」 など様々な声が上がりました。
最後には「こんなとき、あなたならどうする?」をテーマに、いくつかのシーンを想定してディスカッションを行いました。
例えば、『予定していたデートの日に、「突然生理になって痛みが強い」という連絡が来た場合はどうする?』 というお題には、「彼女が好きな食べ物を買って、デートプランを変更するのはどうだろうか。相手に気を遣わせないように、ゆっくり過ごせる方法を考えるのがいいかもしれない。」と高校生ならではの視点と思いやりで考える様子が伺えました。
■女子生徒向けセミナーの様子
生理の基礎知識からさらに踏み込み、おりものなどの体調の変化や、生理期間中以外にもPMSや排卵痛などがあり、悩みも辛さも人それぞれであることなどをお話しをしました。
「自分はこうだから相手もそうだろうという思い込みは、時に人を傷つけてしまうことも。相手を思いやる気持ちは、女性同士こそ必要かもしれない。」とお伝えしました。 また、「更年期症状」にも触れ、女性の人生において約40年間付き合う生理について具体的に説明しました。
女子生徒もセミナー後半のディスカッションをしました。 そのうちの一つ、『街で歩く女性の洋服に赤いシミを発見した場合はどうする?』というお題には、 「なかなか勇気がいることだけれど、私だったら教えて欲しい。ダイレクトに伝えるのではなく、洋服をかけてあげたりと、色々な工夫ができるかも」という意見が上がりました。
■参加学生からの声 ・生理の血はすこし緩んだ蛇口のようにポタポタ垂れ続けているということを初めて知りました。生理用品のゴミの排出量が5位ということにびっくりした。(高校生・男性)
・人それぞれ違った症状や考え方があるから、友達などに声をかけるときにそのことを考慮してお互い話し合えることがベストだなと思いました。(高校生・女性)
生理について、男性も女性も正しく知識をつけることで生理に対する偏見や嫌悪感を減らせるでしょう。女子生徒からの「生理用品を買うのが恥ずかしくないか」という質問に対し「相手が大変なのに自分が相手のために行動するのに恥ずかしがることはどこにもない」と堂々と答えていた男子生徒の姿に、明るい未来が見えました。
湘南学園の皆さま、ありがとうございました!