Bé-A〈ベア〉は、9月1日防災の日に、中高一貫男子校である本郷学園の社会部にて、生理セミナーを開催いたしました。 当日は、交流のある品川女子学院高等部、成蹊高等学校等、近隣の学校の生徒たち、またOBにあたる大学・大学院生も含め男女32名がご参加くださいました。
性差にとらわれない、誰もが生きやすい社会をつくるきっかけに
私たちは、現代においてもタブー視されがちな「生理」について、女子だけでなく男子学生に向けたセミナーも開催しています。なぜならば、社会生活において男女は必ず支え合い、必要とし合う場面が出てくるから。家族、友人、同僚、地域の方、先生やお世話になっている方など、生理と向き合いながら生活している人は身近にたくさんいるのです。
特に男子は学校教育で生理を学ぶ機会に乏しく、よく知らないまま、もしくは生活の中でなんとなく知った情報だけを手に大人になっていきます。
「経験しているから」「しないから」と境界線を引かず、生理が何か、生理のある人がどうやって過ごしているのか、どんなことに不便さや不自由さを感じるのか。それらを知るためのきっかけや場面を作ること、そして、知りたいと思う気持ちをサポートすることが私たちの役割です。
男子生徒の皆さんがこれからの社会を担う当事者として、女性の体に起こる変化を学び「生理」について知ることは、性差にとらわれない誰もが生きやすい社会をつくるきっかけになると信じています。
今回のテーマは「防災視点から考える生理」。 本郷学園の社会部は、東日本大震災をきっかけに被災地の訪問取材をするなど、様々な社会活動に取り組んできたことから、このテーマが決まりました。
Be-A Japan代表取締役CEOの髙橋くみと、同社CPOの中村千春が登壇し、3部構成でセミナーを実施しました。
◆「生理を知ろう」 生理の基礎知識とともに、PMSなど前後も含めた体調について、女性の体の仕組みを説明しました。また、個人差にも触れ、生理が一様ではないことも大切なポイントとして伝えました。
◆「生理用品に触れてみよう」 生理用品に実際に触れることで、よりリアルに学びます。使用頻度やかかる費用、買える場所などについても説明しました。
◆「防災視点で生理を考えよう」 数名ずつの班にわかれ、2つのテーマについてディスカッションを行いました。 ・被災時、家族が生理になったらどうする? ・避難所で、自分が担当者だったらどうする? 物理的なサポート、心理的なサポート、ITの活用などさまざまなアイディアが出され、子どもたちの柔軟な発想は私たち大人にとっても大きな気づき・学びとなりました。
■参加者からのお声
「女性の多くは1ヶ月の間、何かしらの不調を抱えていることが多いとは知らなかった。これからは、家族を始め、周りの女性にもっと気を配ることができるかもしれない」
「知らないということが人を傷つけてしまうことがあるから、最低限の知識はつけて、寄り添っていきたいと思いました」
「気を遣える、気が付けるかどうかは、普段からどれだけ周りに興味が持てているか、そしてどれだけ知識を持てているかだと思います。気にかけてもらえている、と相手が思えるように声をかけたいです」
「避難生活の中で性被害があることを知った。生理用品を取り替えるタイミングで、トイレに一緒についていくことだけでも安心させてあげられるかもしれない」
女性が人生において40年間も過ごす生理について、男性も女性も正しく知識をつけることで生理に対する偏見や嫌悪感を減らせるでしょう。 災害大国である日本では、大きなストレスを抱える避難時において、少しでも生理の心配をせずに過ごせる準備を進めることは非常に大事なことだと考えています。 知識があれば想像力をより働かせることができます。 若者の知恵とパワーで、防災の未来も変わっていくことを願っています。