Bé-A Journal

防災の日に見直したい、万一の“備え”

9月1日は、防災の日です。
地震や台風、豪雨など、日本で暮らす私たちにとって、災害は決して他人事ではありません。

7月末に起きた令和8年熊本地震では、今も避難所での生活を続けている方が約2,700人いらっしゃいます(※2026年8月24日時点 熊本県発表)
これまでの災害でも、長期にわたり避難生活を余儀なくされている方が数多くいらっしゃる現状があります。災害からの復興には、想像以上に長い時間がかかることも少なくありません。
これまでの災害を通して、避難のかたちはひとつではないことも知られるようになってきました。避難所だけでなく、車中泊や在宅避難を選ぶ方もいます。

そうした非常時の備えとして、忘れずに考えておきたいことのひとつが「生理」です。
 

非常時に起こりうる、からだと心の困りごと

生理は、必ずしも予測どおりに来るとは限りません。
さらに災害時には、ストレスや生活環境の変化などによって、周期や経血量に変化が生じることもあります。

避難所や車中泊など、普段とは異なる環境では、生理用品を思うように入手できないことも。
断水や物流の混乱によって、手元にあるものが尽きてしまう可能性もあります。
もし手元の生理用品が尽きてしまったときは、避難所の運営スタッフや自治体の窓口に相談してみてください。多くの避難所や自治体では、生理用品の配布や個別の相談に応じる体制が用意されています。
一人で抱え込まず、声をあげてよいということも、知っておいていただきたいことのひとつです。

そして、生理用品があったとしても、安心とは限りません。
トイレの環境やプライバシーの問題から、思うように交換できない。交換したものを捨てる場所がない。
生理痛やからだの不調があっても、周囲の目が気になって十分に休めない。
困っていても、「これくらいのことで」と周囲に言い出せず、我慢してしまう。
非常時だからこそ、普段なら口にできることさえ、伝えづらくなることがあります。

また、見落としたくないのが安全面への備え。
災害時は、トイレなど人目の届きにくい場所で一人になることを避け、できるだけ複数人で行動することも大切です。生理用品の交換などでトイレへ行く際にも、信頼できる人と声を掛け合うことが、自分の身を守ることにつながります。
 

知っておきたい、いざという時の知恵

十分な生理用品が手元にないときのために、応急的な対処法を知っておくことも備えのひとつです。

たとえば、ショーツにラップフィルムを巻き、その上に清潔なタオルや手ぬぐいを重ねて代用する方法があります。あくまで一時的な応急手段であり、長時間は蒸れやかぶれの原因になることもあるため、可能であればこまめに交換し、肌に違和感を感じた時には中止を。
それでも、もしものときに「どうすればいいか」を知っていることが、心の余裕につながるかもしれません。

また、暑さの厳しい時期には熱中症への注意も必要です。
トイレに行く回数を減らしたいからと水分を控えすぎず、無理のない範囲で、こまめな水分・塩分補給を心がけることも大切です。
 

ひとつに頼らない、生理の備え

月経カップや吸水ショーツなど、繰り返し使える生理用品も選択肢のひとつとして知られるようになりました。

ただし、こうしたアイテムは、適切に洗浄し清潔に保ちながら使うことが前提です。断水などで十分な水が使えない状況では、普段と同じように使うことが難しくなる場合もあります。

だからこそ、ひとつの方法だけに頼らないこと。

日頃から使い慣れているナプキンなどを防災用品とともにストックしておく。普段使っている生理用品の種類や必要な量を把握しておく。そして、状況に応じてどんな選択肢があるのかを知っておく。

生理の備えも、食料や水と同じように、“自分に必要なもの”を基準に考えておくことが大切です。
 

災害の形は、ひとつじゃないから

避難所か、車中泊か、在宅避難か。
いつ、どこで、どんな状況になるのかは分かりません。

だから備えておきたいのは、モノだけではなく、いざという時に役立つ知識や、困ったときに声を掛け合える関係性も。

防災バッグの中身を見直すとき、水や食料と一緒に、生理用品や、自分のからだに必要なものについても考えてみる。

この防災の日を、自分自身の、そして大切な人のからだのための“備え”を見直すきっかけに。