Bé-A Journal

環境月間に考えたい、「消費する責任」

環境の問題を自分ごとに

6月5日は環境の日。そして日本では6月の1ヶ月間を環境月間と定めています。
環境の日および環境月間には、環境保全の重要性を認識し、行動のきっかけとなるようにさまざまなイベントが行われます。
 
地球が抱える環境問題は多くあり、さまざまな政策がとられ、日本で2020年に施行されたレジ袋の有料化も今や日常となりました。
 
一括りに環境問題といっても、ピンとこなかったり、自分ごととして捉えることはなかなか難しいこと。ですが、気象異常や地震など天災が起こる度に、先行きに不穏な空気を感じたり、何かがおかしいような、何かが変わってきているような、漠然と不安な気持ちを抱いたことはあるのではないでしょうか。
 
世界で問題視されている「5大環境問題」は、大気汚染、海洋汚染、水質汚染、地球温暖化、森林破壊。
 
自分は関わっていないように感じていても、便利な暮らしと引き換えに、直接的にあるいは間接的に私たちは5大環境問題に関わっています。
例えば生理のある人は、使い捨てサニタリー用品を使っていれば毎月一定のごみを出しています。そして適切な処理がされない場合、海への投棄などにより海洋汚染の一因にもなっています。
 
少しずつ、でも確実に変化している私たちの住む地球。
 
私たち全人類の暮らし方、資源の使い方、商品の選び方、その一つひとつで地球の環境は変えていくことができます。
 
環境に目を向け、これからも生きていくこの地球と向き合い、住む世界をより良くしていくためのアクションを起こしませんか?

何から始める?今日からできるエコ活動

私たち一人ひとりの小さな意識からエコ活動ははじまります。
 
■ごみの分別
使い終わったものを資源に戻し、新たに製品を作って再利用するリサイクル方法のことを「マテリアルリサイクル」といいます。例えば、ペットボトルは衣類などの繊維、卵パック、食品用トレイなどに生まれ変わります。ごみが資源となるかどうかは捨てるときに決まるもの。きちんと分別することで、資源の再利用が可能になるのです。
 
■電気や水の無駄遣いをしない
電気や水は、作るにも使うにも多くのエネルギーが消費されます。それにより、二酸化炭素が排出されるため、地球温暖化を促進する一因に。電気をこまめに消す、エアコンの設定温度に気をつける、水を出しっぱなしにしないことなどを心がけましょう。
 
■エコ紙やバイオマスを利用した製品を選ぶ
エコ紙とは、「再生紙」「非木材紙」「シリアルペーパー」など、木材以外の素材や産業廃棄物をリサイクルして作られる紙や、木材であっても樹木の生育を促すために間引かれた間伐材を利用した「間伐材紙」のこと。バイオマスとは、農林水産物、食品廃棄物、家畜排せつ物、木くずなど、エネルギーや物質に再生可能な、動植物から生まれた有機性資源のこと。環境破壊に繋がりにくいこれらを使用することで温室効果ガスの排出量を削減することができます。
 
■使い捨てではなく、繰り返し長く使えるものを選ぶ
ビニール袋ではなくエコバッグ。割り箸ではなくマイ箸。ペーパータオルではなくハンカチ。使い捨てサニタリー用品ではなく、布製サニタリー用品や吸水ショーツ。
ごみを減らすために、今まで使い捨てていたものを見直し、「消耗品」という思い込みを捨てて、繰り返し長く使えるものにシフトチェンジしていくことも大切です。

当たり前の消費を見直し、正しい選択を

生理のある人こそ、環境問題とは密接に関わりがあるもの。繰り返し長く使えるものとして、生理用品を見直す時です。
日本人は特に、当たり前の選択肢として使い捨て紙ナプキンを使っている人が大多数ですが、紙ナプキンの大半はプラスチック素材を使用。ものによっては素材の90%にプラスチック混合物が使われています。
 
平均的な出血量の女性が、生涯で使うナプキンはおよそ1万2000枚。土に埋めても、紙ナプキンが土に還るには500年以上の年月を要します。
また、海へ捨てられるプラスチックの第5位が「生理用品」。多くの生理用品はリサイクルされることなく捨てられ、一部は海に投棄されています。ダボス会議で知られる世界経済フォーラムによると、2050年には海洋プラスチックごみの量が海にいる魚を上回るというショッキングな予測も。
 
日々私たちが当たり前に消費しているものが、知らず知らずに地球の未来を脅かしていることは多くあります。そしてそのツケが回ってくるのは、私たちではなく次世代の子どもたちです。
 
これからを生きる子どもたちの未来を奪わないためにも、私たち一人ひとりが「消費する責任」を持って、未来を考えた暮らしをすることが求められます。
 
これからはものを選ぶ基準に、「エコかどうか」という視点を持つことも大切になるでしょう。
 
便利な世の中だからこそ、今一度、本当の意味での豊かさについて考え、未来につながるアクションを起こしていきましょう!